宮峠
宮峠は、飛騨(ひだ)の分水嶺(ぶんすいれい)の鞍部(あんぶ)にあり、海抜782mです。峠の南方斜面は緩やかですが、北側は急な斜面です。この峠を通る交通路は、天正(1573~1592)の末ごろ金森長近(かなもりながちか)によって開かれ、長い間、峠から北へ降りる道は、ふもとの水無(みなし)神社まで直線的な急坂でした。明治以後改修され、急斜面を西へ迂回(うかい)することとなり、昭和28年に2級国道155号線として発足し、昭和40年に一般国道となり、幅8メートルの舗装道路に改修されました。
国道41号線は、名古屋市から富山市に至る一般国道で、JR高山線及び国道158号線とともに、飛騨地方の交通体系の重要な路線です。また、国道41号線は、ぶり街道、ノーベル街道 と呼ばれることがあります。
鉄道輸送からトラック等の輸送が多くなる中、高山国道工事事務所が開設され、道路はアスファルト化されたり、拡幅されたり、トンネルなどで直線化されてきています。
また、平成20年全線開通した東海北陸自動車道の整備により交通量は緩和されましたが、現在でも、大型長距離トラック・トレーラーがよく当線を利用しています。冬場の事故防止等のため、地域高規格道路「高山下呂連絡道路」で、JRの北側を通る宮トンネルの計画がされています。