薬師堂
薬師堂とは
薬師堂とは、養蚕の守り本尊として親しまれるお堂です。地域の人々には「寝雑ぜ薬師」「小萱薬師」と呼ばれることもあります。
歴史
薬師堂の創立年代は分かっておらず、建物がかつて野首にあったものを移築したと伝えられているだけです。
現在の建物は昭和49年の11月から翌年50年まで、一年近くにわたって実施された解体修理復元工事により、鎌倉時代建立の前身堂の部材を一部利用して南北朝末期、もしくは室町時代初期に再建されたことが判明しています。
昭和17年宗教団体法の施行以来、これまでの小萱区有から臨済宗妙心寺派瑞岸寺に属する仏堂として管理されるとことになっています。瑞岸寺は天文元年1532年江間氏の一族九右ェ門某によって現在の地へ移っていますが旧地は上村団地(下小萱、野首、丸山、上小萱)の一角、小丸山にあったと伝えられているため、不自然だとは考えにくいとされいます。
建物
薬師堂は桁行三間(6.686m)、梁間三間(6.666m)、入母屋造、こけら葺きで簡素な中にも屋根の美しい曲線や平面と立面の均衡がとれている小堂(44.56m2)です。各柱は円柱からなり、柱頭には舟肘木をのせ軒は一軒、疎垂木で、垂木は強く反り上がっています。内臓の改造が度々行われており、原型をあまり留めていませんが、外観は中世の様式を残しています。
写真
〒506-1143
岐阜県飛騨市神岡町小萱