高山市三町とは

高山市三町とは、別名「飛騨の小京都」と呼ばれるほど美しいと有名な高山市の古い町並です。
その美しさから、昭和54年には国選定重要伝統的建物建造群保存地区に認定されました。

歴史 

高山周辺は古くから飛騨地方の中心地でしたが、今のような城下町を作ったのは、16世紀末に豊臣秀吉の命を受けてやってきた、金森長近という人物です。長近を初代とする金森氏は、天名山城の北西に広がる平地に町割を施し、現在まで続く高山市街地を形成させました。
金森氏は城下町を形成する上で城を取り囲むように高台に武家屋敷を作り、京都を模して東山に寺院群を設けました。また、通りを基本とした中で1段低いところを上に街とし、これが古い町並みとして今でも残っています。他にも三町の特徴として、低く勾配のゆるい屋根と道に覆い被さるように深く連なる町家の軒先、1階の庇、各種の格子や板連子などが挙げられます。内部は手前に「ミセ」と言う商品が陳列するための部屋があり、土間を通って、奥に中庭と土蔵が配置されています。
17世紀末からは江戸幕府領土となり、町はその後も繁栄を続けていきます。
今もなお町屋の平面には、400年の実績により淘汰されたデザインと機能美を見ることができます。


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