安国寺とは?
安国寺とは室町時代初期に建てられた、臨済宗妙心寺派に属す寺院です。御本尊は釈迦牟尼仏。脇侍には文殊菩薩、普賢菩薩がいる、釈迦三尊像が祀られています。
本堂は昭和31年に岐阜県重要文化財へ、境内にある経蔵は同38年に国宝に指定されています。
歴史
安国寺は足利尊氏によって建立された寺院です。
1333年、鎌倉幕府を滅ぼし、室町幕府を開いた尊氏は、弟の足利直義と共に、幕府を開くまでの戦いで亡くなった後醍醐天皇を弔い、天下泰平を祈願するために、全国に一か所ずつ、安国寺と利生塔という寺塔を建立することに決めました。結果、貞和3年(1347)に飛彈の安国寺は創建されたのです。
この時に建てられた安国寺は戦国時代のさなか、戦いの中で焼失しましたが、江戸時代に金森重頼によって再建されました。
国宝の経蔵は、応永15年(1408年)に足利直義によって造られたものです。
経蔵
国宝の経蔵は禅宗様造りの建築物であり、一重裳階(もこし)付き、屋根はこけら葺きとなっています。日本において年代のはっきり分かっている数少ない禅宗様の建物であり、飛彈国の中でも唯一のものとなっています。
内部にある八角輪蔵は日本最古のものであり、中国の杭州にある大普寧寺(芸材は廃寺)という寺院が所持していた5397巻の経典が納められています。そのうち2208巻が現在まで残っています。
境内写真
〒509-4107
岐阜県高山市国府町西門前四七四