盆を例に、コロ曲げを利用した、曲物の木地の工程について解説します。
①下準備
樹齢200年以上の天然ヒノキ、サワラ、ヒバなどの木材を使用します。製材所で厚み4センチほどの板にします。通気性をよくして数年間乾燥させます。
②粗削り
フシや腐った個所など、悪い部分を切り落とします。
③乾燥
木材を薄くしたところで、算木積をして空気を通わせ、さらに乾燥させます。
④仕上げ鉋
仕上げ鉋で、表面がつるつるに光るまで削ります。
⑤曲げ
木を柔らかくするために、木材に一定の寸法で切り目を入れ、お湯に浸します。柔らかくなったところを、丸太を使って曲げていきます。
ある程度曲げたあとは、丸太に合わせて腕と腹を使って曲げていきます。
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⑥接着
継ぎ手にニワカを塗ります。その際に、継ぎ目に隙間ができないよう、ツカミと呼ばれる道具で押さえてニワカが乾くのを待ちます。
⑦カンバ刺し
山桜の皮を一定の幅に削り合わせ、薄くへぎとったものを桜カンバを呼びます。その桜カンバで、ニカワで接着した場所を刺していきます。
⑧木釘打ち
天板や底板を数十本の木の釘で打ち止めます。