高山祭の概要
画像は2007年の八幡祭、屋台曳き揃えの様子高山祭とは、毎年4月14日、15日に行われる「山王祭」と、10月9日、10日に行われる「八幡祭」の総称です。
「動く陽明門」と例えられる、飛彈の匠の技術がふんだんに活かされた絢爛豪華な屋台が見どころで、京都の祇園祭り、秩父の夜祭りと共に日本三大美祭の一つに数えられています。
屋台の特徴
高山祭の屋台は、外見が美しいという他にも、柱やほぞに遊びを設け、砂利道などでの振動を吸収分散する免震構造になっているところに特色があります。他にも、戻し車という仕掛けによって狭い通り道でも簡単に方向転換できるような仕組みや、からくり奉納で披露されるからくりなど、飛騨の匠の技術が随所に見られます。
それぞれの屋台の仕掛けについてはこちら
春祭り「山王祭」の屋台
秋祭り「八幡祭」の屋台
祭行事
高山祭には、いくつかの行事があります
屋台曳き揃え
2007年山王祭、曳き揃えの様子高山祭の間のみ、国指定の重要有形民俗文化財である屋台がお披露目されます。
春の高山祭「山王祭」では12台、秋の高山祭「八幡祭」では11台の屋台が決められた場所に集められます。曳き揃えが行われる場所は以下の通りです。
山王祭屋台
神楽台、三番叟、龍神台、石橋台の四台は両日ともお旅所前広場。
残り八台は、14日は神明町通り、15日は本町一丁目とさんまち通り。
八幡祭屋台
布袋台のみ、桜山八幡宮境内にてお披露目。
残り十台は八幡宮の表参道に曳き揃えられます。
屋台曳き廻し
屋台曳き回しは、10月9日の八幡祭でのみ行われる、実際に屋台が移動する様を見ることができる催しです。神楽台と鳳凰台に加え、毎年曳き廻される屋台が変わります。
からくり奉納
各日、午前と午後に一回ずつ、春の山王祭は日枝神社で、秋の八幡祭は桜山八幡宮で、からくり奉納が披露されます。
山王祭では三番叟、龍神台、石橋台の三つの屋台が、八幡祭では布袋台のみがからくり奉納を行います。
「山王祭」石橋台のからくり奉納「八幡祭」布袋台のからくり奉納
御巡幸(ごじゅんこう)
御巡幸とは春の高山祭「山王祭」で行われる祭行列です。神輿を中心に、獅子や闘鶏楽、裃姿の警護などの恰好をした数百人もの人々が古い町並を練り歩きます。14日の午後に日枝神社を出発し、御旅所で神輿を一泊させてから、15日の午後に神社へと帰ります。
御神幸(ごしんこう)
御神幸とは秋の高山祭「八幡祭」で行われる祭行列で、闘鶏楽や裃姿の警護の恰好をした、およそ300人ほどの大名行列が決められた順路を歩きます。
夜祭・宵祭
4月14日の夜には夜祭が、10月9日の夜には宵祭が行われます。数百個もの提灯を飾った屋台が町を巡り、それぞれ、曳き別れ歌である「高い山」の音楽と共に、収納されている屋台蔵へと戻っていきます。